就活情報サイト・書籍の罪
就職活動が始まった。様々な形態の選考方法があるが、どうも日本の新卒採用における面接は見るべき点を間違えている気がしてならない。一方で、これを擁護するかの如くリクルート社などは情報サイトおよび書籍でよくわからない解釈をつけて無理やり正当化する。ここでは、その例をいくつか挙げる。
謎の心理戦
応募書類の段階から思ってもいない会社への愛だとか、自分の夢だとかをジンバブエドルのようにインフレさせて描き、できもしないことをできるとかいい、おまけに心理テストでは正解を探すという。応募書類や面接では嘘をつけということも心理テストには正解があるということも全部情報サイト運営が抜かしたことだ。
一方で会社側は言うべきことを隠ぺいし、時には嘘をついてくる。労働は契約であるはずなのにその条件となる報酬の詳細を隠し、聞いたときは平然と嘘をつく。が、当該情報サイト側によれば騙されるべきであるという。なんでも聞くのは不誠実な行為であるとか。いやいや…ということは騙されろってことですよね?いくら会社側が違法な条件で募集(残業代なし、有給休暇なし、給与計算の切り捨て*1など)をしていても、その中に虚偽事項が含まれていても、曖昧なフレーズ(例えば、昇給基準を「本人の頑張り」とするなど)でごまかしていても?それ完全に会社側の思うつぼじゃないの。どうみてもバカな学生がやってきたから搾取してやろうと考えるでしょ。結局ブラック企業の原因は情報サイトだったのか。
人事部はツンデレ…?
我が国はこんなアホな就活本が生まれる就労環境ですので。 pic.twitter.com/m1OLcLm65p
— ユズノハ (@yuzunoha123) January 16, 2019
最たる例がこのツイートで挙げた「圧迫面接」である。この本の解釈では建前として罵詈雑言を吐きながらも、本音はポテンシャルを見抜いたためそれを試している、とある。そうは言うものの、どんなポテンシャルを見抜いたのだろうか。だったらさっさと採用すればいいのにわざと試す。試すにしてもポテンシャルごとに試し方が異なるだろうが(専門知識ならばそれに関する口頭試問、語学力なら外国人を入室させるなど)。これでは、ポテンシャルを見抜いていないか、まったく見当違いの解釈をしたとしか言えない。百歩譲ってツンデレだったとしても、面倒なことこの上ない。美少女のツンデレでも面倒でしかないのに、年老いたジジイのツンデレなど見たくもない。勘違いしているのかこのクソジジイは。こいつら本当に人材が欲しいのかな?
一方で、採用を辞退しても同じようなことが起きる可能性がある。呼び出されて恫喝を受け、しまいには飲み物をかけられるというらしい。やっぱりツンデレだ。いや、ツンデレじゃなくてただのDQNだ。
情報サイト側は反省しろ
いいか、リクルート社など、あなたたち情報サイトの運営さんよ。お前たちが変なことを吹き込むから就職活動に謎な暗黙の了解ができて、おまけに会社との間に変な上下関係ができて交渉すべきところもできなくなっているんだろうが。結局何がしたいんだお前らは。学生を奴隷にしたいのか?
とりあえず、サイト運営は以下の就職活動の目的を見て、今までしてきた行為を見直すように。
就職活動の目的は、企業側の要する実務能力と求職者が持つそれをマッチングさせ、対等な条件でその労働力と対価を取引するため交渉する場です。