日本社会の疑問を考えるブログ

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首相官邸は報道の自由を守れ

 安倍政権になってから報道の自由度が下落してきている。これに追い打ちをかけるように東京新聞の望月記者の質問に対する回答を拒否したことが問題となった。そこで、ここでは、ことの経緯を述べるとともに首相官邸の対応を批判したい。

 

 

報道の自由度と質問拒否事件

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報道の自由度ランキングの推移(2002-2015)

 もともと日本は記者クラブ制度という、取材のため加入が必須となっている組織が存在する。このため為政者を取材するものでは、彼らに有利になるような取材がされやすく、結果として報道の自由度ランキングはあまり高くない。民主党政権時はこれをある程度緩和したため上昇しているが、自民党政権、特に第2次安倍政権では低く、現在下降の一途をたどっている。

 そんな中、東京新聞の望月衣塑子記者が沖縄・米軍普天間飛行場辺野古移設に関する質問をした際、菅官房長官と応酬となり、最終的に菅官房長官は回答を拒否し、質問自体を拒否するととれる声明を官邸記者クラブに出した。

twitter.com

 これに対し、日本マスコミ文化情報労組会議は、官邸前でこの対応に対し抗議運動を行った。
www.msn.com

 

トランプを非難できませんな

 そういえば、アメリカのトランプが、自分に対し不都合な報道をするとCNNやBBCなどを追い出し、結果的に御用メディアのFOXですら批判しだしたんだっけ。それと同じだなぁ首相官邸は。しかもトランプみたいに堂々と子供じみた反論をせず、「制限はしていない」と言いながらも「事実に反する質問が行われた」と被害妄想しながら本音と建前で制限しようとするのって、さすが弱虫日本人って感じですね。それともう一つ。なんで質問をしただけなのに、それが嘘だ、と言えるのさ。まだ主張ならばきちんとした証拠をもって事実ではない旨反論できるが、まだ聞いているだけだぞ?聞かれただけなんだから事細かに答えればよいものを、聞かれただけで嘘だなんだとわめきだすのは、まるでやましいことがあるんじゃないかと思われちゃうね。

 

誹謗中傷でない限り質問は許される

 まだ記者会見の場で大声でわめきたてたり、暴力をふるってきたりするのなら入場制限や記者の交代など措置を考えてもよい。だけど、今回は質問しただけでしょ?これだけで質問制限をしようとするって、相変わらず君たちが非難していたどこかの国とそっくりというかなんというか。

 さて、そもそもこの質問は特定の人間を誹謗中傷しようとも差別しようともしたものではない。また、政治は国民生活に直結するものであるから、政策決定などあらゆる内容は隠すことなく公開されなければならない。従って誹謗中傷でなく、会見内容に関連する事柄であるのならばどんな質問も許されるべきである。期待はしていないが首相官邸はこのような言動は今後慎んでいただきたい。