日本社会の疑問を考えるブログ

日本社会で生きづらさを感じるすべての人へ…

いい加減紙媒体を偏重するのやめませんか

 日本ではなぜか不便な紙媒体の使用が偏重されている。ここではその文化を批判したい。

 

 

紙媒体偏重文化

 日本では、履歴書や各種ビジネス文書はなぜか紙媒体が(特に高年齢の方に)偏重されている。前者はなぜか手書きが推奨され、後者は一応パソコンを用いて作成されているものの未だに紙媒体に印刷している。保管のためと言いわざわざコピーしてファイルにしまい、会議のためと言い全員に印刷して配り、もっとひどいのは、メールで送付すればいいものをわざわざ印刷してFAXを通すという全くよくわからない慣行が残っている。

 

電子媒体のメリット

 ここでは、紙媒体を廃止して電子媒体にすることのメリットを解説したい。ズバリ、紙を使用しなくて済むことである。一見それだけのように見えるが、これはその他多くのメリットに派生する。まず、紙を使わなくてよいのだから自然保護につながる。ご存知の通り紙は森林の木々を伐採して製造されている。定期的な伐採は木々の安定的な成長につながるのだが、やりすぎると森林がなくなる。その結果土砂流出が起こったり地球温暖化の原因となる。なお、製造による環境の影響は紙だけでない。印刷に使うインクも含まれる。これも削減される。

 次に、使用時のメリットがある。紙は約0.1 mmととても薄い。しかしこれが数千枚、数万枚となってくるとだんだんかさばってくる。また、置き方やしまい方によってはそれ自体が空間的に厚みを持ち、ますますかさばってしまう。

f:id:fuckjapaneseculture:20190504221857j:plain

 仮に、うまくコンパクトにまとめ上げたとしてもそのまま重ねておくわけにはいかず、バインダーを使うことになる。この場合でも、本棚を圧迫する。一方でこれらをデータ化した場合、これらが小さなデバイスの中に納まるのである(オンラインストレージならそれすらない)。例えばASCII型の文字列を用い、1ページに5文字の英単語200語を記述するとした場合は、約90万ページ(90 m)の紙の束が市販の1 GBのデバイスに収まるのである。*1*2もちろん、さらに容量の大きいデバイスやオンラインストレージを利用した場合はさらにコンパクトになる。余談だが、なんと中には図書館の蔵書に含まれる全文字を角砂糖程度のデバイスに閉じ込めることができるものもあるという。送付するにしてもこれをメールに添付するか、あらかじめ約束したオンラインストレージのフォルダにアップロードすればそれだけでOKである。

 また、電子媒体自体バリアフリーの効果がある。弱視の方などは文字の拡大が必要だ。紙の場合は文字の大きさが固定されており、拡大鏡といった大きな器具を用いないと拡大はできない。初めから彼らに対応するにしても文字を大きく印刷することとなり、ますます紙の枚数が増える。一方で電子機器を用いた場合は、それの拡大機能を用いれば解決する。視覚障碍者の方も読み上げ機能を用いて内容を把握することができる。

 廃棄するときも楽である。紙の場合廃棄に伴い焼却したりリサイクルしたりで余計なコストをかけることになってしまう。中にはリサイクルのためと言いゴミ箱に捨てずに専用の箱において、使わないのにますますかさばっていくこともある。また、中には機密事項が含まれるものがあり、その廃棄処理は面倒だ。シュレッダーにかけたのち溶融処理をしたり、あるいは専門の部署に頼んだりで時間の無駄となる。一方で電子機器を活用した場合は、基本はクリック一つで消去可能である。専用のプログラムを用いて復元不可能にすることもできる。

 

電子媒体の問題点の克服法

 これだけ書いても電子機器にアレルギーのあるおっさんやおばさんが反論してきそうなので、予想できた反論に回答したい。

セキュリティ面

・紙媒体における署名や印鑑でその書類の信頼性が高まることへの期待

・盗難・紛失・滅失の心配

 そもそも紙媒体上の署名や印鑑自体信頼できるものではない。どちらも偽造は簡単である。どうしても紙媒体で信頼性の高い署名をしたいのであれば本人の生体情報を入れることになるが、こうなると自分の指を切ってその血で署名するか、爪を剥がして署名代わりにするかくらいしかない。痛々しいし相手から見ると気持ち悪い。一方で電子化した場合、これら生体認証データを付与することができる。具体的には指紋情報や静脈の情報だが、いずれも非侵食的に採取することが可能である。

 もちろん、印鑑や署名の代わりになるものを電子データ化することは可能である。印影を模したスタンプを押す機能をWordのアドインに入れておいてもいいし、署名ならタッチパネルで簡単にできる。

 盗難・紛失・滅失については、こちらも先に紙媒体にしたからといって解決できるわけではないことを述べておく。機密書類が入ったカバンを電車に置き忘れたら紛失・盗難につながるし、会社が火災になったら簡単に滅失する。また、電子媒体上のデータは簡単に検索できるのに対し紙媒体ではそうもいかない。従ってこの間に紛失・滅失あるいは盗難されるリスクは大きい。

 

書き込みの自由さ

 読みながら書き込みたい、メモしたい

 実際この機能はWordに図形挿入機能として搭載されているので、それを用いればよい。PDFファイルの場合はビューワーに文字挿入やペンでの書き込みができる機能があるので、それを用いればよい。もし、完全に手書きと同じことを、メモ帳感覚でしたいなら、OneNoteを用いればよい。

 

気持ちの面

紙の方が熱意が伝わる

 論外、とだけ言っておく。熱意なんかあんたの主観だろ。紙の方が熱意があるって、なんかの見間違いじゃねーのw?

*1:Article Info - PromoKeychain.com Custom USB Flash Drives

*2:Microsoft Word形式の場合はこれとは異なり、約13万ページとなる。これでも印刷すると13 mとなる。