日本社会の疑問を考えるブログ

日本社会で生きづらさを感じるすべての人へ…

歴史を学ぶ意義

 小学校から大学院*1まで学ぶ分野の1つ、歴史。ここでは、その歴史を学ぶ重要性を、「教養のため」以外で述べていきたい。

 

 

日本史(古代史):「純血日本人」などいないことを知るため

 妄想が過ぎて、外国人(特に韓国人)嫌悪をおかしな方向にヒートアップさせ、「自分は純血の日本人だと」考える自称・普通の日本人or愛国者が多くいる。ところで、「純血」とはこういう意味である。

同種の動物の雌雄間に生まれたもの。

純血(じゅんけつ)の意味 - goo国語辞書より

 この時点では、人間同士で交配すれば相手が誰だろうと純血だ。しかしネトウヨの言うことの文脈では、どうやらこの条件を満たしていても「純血でないもの」がありそうだ。この時点で意味から外れるが、およそこんな風であろう。

古代より日本で発生し、他民族の交配を受けていない人種のこと。

 だとすると、そんな人種は存在しない。ちょっと古代史を勉強すればわかることである。小学生向けの雑誌にこんなものがあった。

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 このように、「日本人」という人種は存在しても、「日本人」は日本で発生したものではない。アフリカで発生したホモ・サピエンスが各地を移動*2し、その一部が日本に到達したのである。図にもあるように、日本民族自体は樺太及び台湾方面から来た縄文人と、朝鮮半島から来た弥生人との混血民族である。おそらくネトウヨさんたちは韓国人と差別化を図りたいのだろうが、見事にあなたは朝鮮人の血を引いてます。それと、上図は混血の割合も表しているが、中国地方は弥生人の割合が多い。ということは、あなたが大好きな安倍晋三さんも朝鮮人の血を引いている、しかも多めに。

 古代史を学んでいればこんなことなどすぐにわかるが、学んでいないからこういう変な勘違いをするようになり、おかしな優越感を抱いてオナニーする癖がついてしまったようだ。

 

日本史(近代史):戦争をしたがる馬鹿どもを止めるため

 これが一番大切なことだ。いかに当時の日本政府がバカげたことをしていたか知ることができる。いかに日本が独裁的な政府を作り上げ、恣意的な動機で戦争をはじめ、大量の無実の現地人を殺し、大量の若者を愛国心の名の下で圧力をかけて自爆テロを引き起こさせ、そして各地を跡形もなく焼け野原にしたのか、ということがわかる。それを反省する形でできたのが今の日本国憲法なのであるが、残念ながらそれを破壊したい者が存在する。そう、それが安倍をはじめとする自民党だ。9条を変え戦争できる国にする。自国の防衛だけでなく、集団的自衛権を行使して、他国が侵略戦争をしようとしてもそれに加担することができ、同様に自国が侵略戦争がしたいときいつでもそれを開始することができ、国民をそれに巻き込むことができる。またもや無実の人を殺すことになるのだ。

 戦争以外にも人権蹂躙がある。有事(というか、そう政府が決めつけたとき)の際は好き勝手に人権を制限し、勝手な理由でそれをいつまでも辞めないこともできる。この際は、選挙なども停止し、いくら問題でもその政治家を辞めさせることができない。

 近代史を知り、こういった事実を知れば、安倍らが何をしようとしていて、その結果何が起こるか、を容易に推定することができ、それを未然に防ごうとする意志が生まれ、その方法を考え実行することができるであろう。また、ただアメリカに押し付けられた憲法と考えてそれから離れるため、平和主義と人権保障をなくすことが自主憲法につながる、という長勢甚遠の考えがいかにおかしなことかもわかる。

 

世界史(1):人種差別や迫害を再発させないため

 中学校の学習指導要領が日本史だけに凝り固まっているが、大事なのは日本史だけでない。世界史も同じく重要だ。その理由として、人種差別や迫害を反省し再発を防ぐ思考・行動ができるためである。

 例えば、ドイツで過去にあったホロコースト及びユダヤ人大量虐殺、アメリカであったプランテーション及び黒人差別、アフリカのアパルトヘイト政策である。これらはいずれも特定民族を身勝手な理由や偏見などから民衆を扇動したうえで彼らを差別し、迫害、さらには大量虐殺をしている。

 こういう歴史を学ぶことで当時何があったかを知り、その原因は何か、我々に残された教訓とは何か、今後これを起こさないためには我々は何をすべきかを考えることができる。逆に、学ばないからこそホロコーストを捏造だだとか、ナチスのやり方は正しいとかそれを見習おうとか言うバカ(前2つは、美容整形外科を経営する医師*3、3つ目は麻生太郎の発言)が現れる。

 こういった差別や迫害の後、反省した後で行われるのは迫害された人の権利の保障である。同様に、何に反省し、何のためにこういった権利を保障したのかを知ることで権利そのものおよびそれを保障することの重要性を知る。間違っても権利をはく奪することが自主憲法だとか、外国人から権利を取り上げろ、などというバカげた考えをしなくなるだろう。

 

世界史(2):日本にしか見れない近視眼的姿勢を改めるため

 学習指導要領の内容や日本の地理的条件から、あまり日本に住んでいては海外情報が入らない。というか、最近の壊れたレコードのように日本スゲーとばかり言っているテレビ番組ばかり見ていては日本のことしか頭に入らないだろう。結果日本のことしか知らず、日本のことしか考えない頭になる。従って日本のシステムがいかにクソでもそれを改善する方法が思いつかない。海外の情報も入らずにまねすべき目標の情報も得ることができない。結局は「クソだけどこれ以外なくね?」「まぁ海外は○○(本題と関係ないもの)が悪いし、日本はましだからそれでいいのでは」などと考え、いつまでも日本がよくならないどころか悪くなる。

 一方で、世界史を知ることで海外の改善例とその原因や改善プロセスを知ることができ、それを日本に応用することができる。また、その前に応用させるためどのような行動をすればよいのかを知ることができる。

 

 歴史も知らずに物事を語るのはいかがなものかと

 さて、この記事で歴史は、ヘンテコな愛国心から距離を置き、今までどのような凄惨なことが起きたかを知ることで我々がそれを防ぐことを考え、さらにそれをしたがる政治家などを安易に信用しないことができることを述べた。

 こう見ると、そういう歴史を考えずに身勝手な発言をする政治家やネトウヨに一言言言いたくなる。

 あなたはその発言をする前に過去に何があったか顧みましたか?顧みたとしてどうしてそれが正しいと言えるのですか?顧みていないのであれば、なぜそのようなバックグラウンドを知らずに物事が語れるのですか?勉強してから物事を語った方がいいですよ。それと、正しいとしても、それは歴史であったように、ただの偏見やデマ、あるいは政治家からの扇動に踊らされているだけではないですか?

*1:大学・大学院での教養科目含む。

*2:一般的には、アフリカ大陸→ヨーロッパ・中東→アジア→(船を建築し海上移動)北米大陸南米大陸と移動したと考えられている。

*3:このブログはあまり有名ではないので問題はないかもしれないが、彼はなまじ金を持っているので、名誉毀損で訴えられる可能性がある。そこで、あえて実名は出さないでおく。