店にキレるな、交渉しろ
ほしいサービスが受けられなかった、期待していたサービスと違ったなどの理由で店員を恫喝したりレビューを荒らしたりする日本人が後を絶たない。
ここでは、こういった行為が無意味であることと、交渉する方が満足できる理由を述べていく。
怒るだけの日本人
日本人は自分がサービスを受ける側となると非常に横柄な態度になる。
どうやら「カネを払っている」というのが理由であるそうだが、あくまで金銭というものはある限定されたものを受け取るために払う程度でしかない。例えば小売店ならその品物を受け取るための債務であり、飲食店なら頼んだものを食べる対価でしかない。
従って、例えば飲食店などで料理が出るのが遅かったからと土下座や返金を要求する権限はない。
しかしながら日本の客はなぜかこういった点に無知であるのか、店員が不愛想だ、料理が出るのが遅かったなどといった難癖をつけては店に対しキレる。交渉すればいいのにとにかくキレる。理性を捨てた動物そのものだ。
それに、日本人は払った金額についても理解していないようだ。数百円、場合によっては無料のものに対してもクレームをつける。いくら払った金額が低くても最高レベルのサービスがあって当たり前と考えているらしく、やはり同じようにキレる。同様に店員に対し横柄な態度をとる。
怒るだけではサービスは改善されない
結論から言えば、店員を恫喝しようがサービスは改善されないし、店員が委縮するだけだ。もししっかりとしたマニュアルがあれば出入り禁止や警察に突き出されておしまいだ。
そもそも店員も悪気があってやったのではないのだから、ただ怒るだけでは店員は何をしてよいかわからない。形だけ謝罪はしてもらえるだろうが、それ以上のことはない。
それに、怒ったところで自分は満足するのか?ということがある。怒った原因はサービスなどであり、先述したように店員は何が何だかわからないので何も改善されない。結果自分が欲しいサービスも得られることはない。これでは怒っただけで何の欲求も満たしていないことになる。
サービスをよくしてほしければ交渉しよう
結局のところ、サービスに不満があり、改善してほしいのであれば怒らずに冷静になって交渉すれば一番うまくいく。
参考までに私の経験を話す。
イタリア留学の往路で、シンガポールの空港のプールを使ったのだが、実はロッカーのカギを借りてそのロッカーを開けると扉が外れた。
無理やりはめて使うこともできそうだが、不便なので窓口に行って、「壊れているので取り替えてくれないか」と交渉したところ、何の問題もなく別のカギをもらった。結果、不便なくロッカーが使えた。
結局のところ、冷静に自分は何をしてほしいのか考えてから話せば相手にも理解してもらえる。それだけの話だ。
最後に、このような交渉をするプロセスを書いておく。
- もしサービスなどが不満に感じたら、何が不満なのか、そしてそれをされたことによって自分はどのような損害を受けたのか、そして自分は何をしてほしかったのかを考えて紙に書いてみる。→店員が不愛想くらいなら、別にいいかと思えてくる。また法外な要求にはあきらめもつく。
- まず、店員を呼んだら、自分はどういうもので、今回のサービスによってどのような問題が生じたのか、先ほど書いたことを冷静に話す。
- 結局、自分は何をしてほしいのか、またそれはなぜなのかをこちらも冷静に話す。この際、自分がしている要求はその店のサービス内容や払っている金額からして正当かどうか常に考えること。
- 要求が認められたら、感謝すること。