日本社会の疑問を考えるブログ

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京王線の事件に思うこと

 第48回衆議院議員選挙と同日(おまけに投票締め切り&開票速報発表に合わせている)、京王線で殺傷事件があった。ここではそれに関して私見を述べたい。

 

 

事件の概要

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www.asahi.com

 

 2021年10月31日20時ごろ、京王線調布駅を出発した新宿行き特急電車の中で起きた無差別傷害事件である。

 

 当列車が調布駅を出発後、コスプレをした男性が刃物を持って暴れ出し、複数人が刺傷した。またライター用オイルを散布することで車両火災にもなった。

 

 列車は2つ先の国領駅に緊急停車。*1乗客は窓を開けて脱出した。*2その後犯人は車内でタバコをふかしていたところ現行犯逮捕された。

 

 その様子はTwitterで公開されており、瞬く間に拡散されている。

 

「無敵の人」について

 一応犯罪行為の代償として刑事罰がある。しかしながらそれ以上ではなく刑事罰を受けることを認めるか、無能警察から逃げ切れるだけの知力・体力・時の運と計画性・実行力があるのであれば犯罪行為は好きにしてもよい。従って、人間の犯罪行為を止めることは不可能である。

 

 特に守るべきものも何もなければ、動機は何であれ犯罪行為だってへっちゃらさ。死刑?別に構わない。というかむしろ望んでいる。

 

 このような考えの人を「無敵の人」と呼ぶ。文字通り無敵なのだからどうしようと彼らが起こす犯罪行為を止めることはできない。

 

日本も別に変わらないっすね

 日本は治安がいい、って言われて来たけど、こういうのを見ているとそうでもない気がする。というか、そういわれると相対的に他の国の治安が悪いみたいな感じがする。だけど俺イタリアに行ったけど別に危ない目には合わなかったし普通に住みやすかった。別に日本の治安が優れている感じはしなかった。

 

 というか日本の治安がいいように見えるのって、相談しに来た被害者に難癖付けたり恫喝したりで事件化しない警察に原因があるんだよね。

 

「厳罰化」は意味がない

 事件に対してよく言われるのが「刑事罰を厳格化しろ」というものである。要するに犯罪者に現状をはるかに超える苦痛を与えることで、やってしまったことを公開させたうえでその恐怖から抑止力にしよう、というものである。

 

 先ほども述べた通り、無敵の人に対してはその程度では抑止力にはならない。むしろそうなることを望んでいるのだから、逆に増える。

 

本当に個人の責任かなぁ?

 Twitterなど匿名性や情報の流れる速度の高いプラットフォームほど犯人個人に責任を押し付け糾弾する意見が相次いだ。要するに「死にたきゃ一人で死ね。他人を巻き込むな」というものである。

 

 毎度のことなので徒労に感じてはいるが、「無敵の人」を個人の問題に矮小化するのはその場しのぎとして臭い物に蓋をするだけにしかならず、結果だけ解決したように見えてもそれだけを解決したと自己満足しているのに過ぎず、長期的な予防につなげられるわけではない。

 

 安易に個人の問題に結論付けようとせず、その犯人の人間関係は銅だとか、環境だとか境遇だとかをよく考えて、どこがどのようにつながって今回の事例になったのか分析する必要がある。そして、これらトリガーのどこをどうすれば犯罪に至るまでの回路を断ち切ることができたのか考察し、次回につなげられるよう実践する必要がある。

 

 もう一度いうが愚かな日本人諸君。君らが思っているように「みんな苦しいのにお前だけ反抗するな」論は通用しない時代だ。むしろ犯人はこの社会へ問題提起をしようと自民党の皆様が言う自助努力で行動を起こしたのではなかろうか。だとすればむしろ感謝すべきことであろう。

 

犯人を殴りたいの?

 犯人を盗撮してTwitterに晒す人がいた。で、「迷惑だから殴りたい」だとか「車両を殴った」とかわけのわからないことを書く輩がいた。

 

だったらストリートファイトしてくればよかったのに。

 

 もっと面白い画が撮れますよ?なんでそうしなかったのさ。

 

 結局殴るほど勇気も力もなく、リアルで何もできない無能だから写真撮って晒すくらいしかできないんだろ。典型的なネット弁慶ですね。そんなことしてないでリアルで影響を持てるよう行動した方がよっぽど生産的ですよ?

 

この手の犯罪は防げない

 京アニの件はガソリンのせいで自分まで丸焼けになった。小田急線の件はサラダ油なので燃えなかった。…よし、間を取ってライターオイルにしよう。

 こんな感じで学習してそれを行動に反映させたわけである。

 

 一方、京都アニメーション放火事件などを鑑みて「ガソリン携行缶持ち込みを禁止にすべき」という意見が見られた。だが…

 

よし、消毒用エタノールを持っていこう。

 

 …こういう考え方だってできてしまう。同様に、犯罪行為をするための道具を奪ったとしてもそれを回避するための手段などいくらでも思いつく。所詮人間が作ったものだ、人間に壊せないわけがない。

 

 それに、犯罪の動機など星の数ほどある。それに政府が無能でこちらに影響が及び、下っ端の人民どもも口をそろえてストレスを上にぶつけるのではなく下に集約させ、俺らを幸せにしろでなくあいつを不幸にしろ、とみんなで不幸になろうキャンペーン大絶賛実施中なのだから、爆発する人間が出てきてもおかしくない…というかだからこそ爆発する人間が出てくるわけだ。

 

 え?何が間違っているかわからない?OK、じゃあもっと大きな無敵の人事件に巻き込まれて国ごと全滅してください。知能指数の低いイエローモンキーどもが。

 

けど、やるべきことはある

 人々が、他人を不幸にすることなく(←ここ重要)幸せになればわざわざ犯罪行為に走ろうとは思わない。

 

 つまり、そういう社会を実現すれば犯罪など起こらなくなるはずだ。

 

 どうすればいい?そういうのは政治家ども、てめぇらが考えろ。あ、愛国心を育てるとかそういうのはなしで。そんなもので腹は満たせないから。

 

 上の人間が何もしてくれない?それなら実力行使だ。何をしろとは言わないが、無理やりでも政府に言うことを聞かせるような行動に出るべきだ。

 

結論

 要するに、こういう事件は個人ではなく社会に問題があるから起こっているわけだ。個人に責任を押し付けたり誰かを苦しめたりするのではなく社会制度や慣習などといった現状を反省し、それを改善していく行動が必要なわけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 最後に、事件を見て一言感想。

見てて面白いのでもっとやってください。

次は中央快速線通勤特快(国分寺~新宿)とか相鉄・JR直通線(羽沢横浜国大~武蔵小杉)あたりでどうぞ。

*1:一般的なホームドアは成人の肩の高さ程度で頑張れば乗り越えられるが、隣の布田駅はそれが天井まで伸びているタイプ(フルスクリーンタイプ)のもので、脱出が困難になるためといわれている。

*2:ホームドアにぴったり合うように列車を止めないと列車のドアに連動してホームドアが開かないため。ただし、列車の非常用ドアコックとホームドアの非常解放ボタンでどうにかなるという意見もある。また近鉄大阪阿部野橋駅などで使われているようなネットが上下するタイプのものだと脱出が容易になったとも考えられる。