日本社会の疑問を考えるブログ

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時代錯誤も甚だしい日本の司法制度

 日本の刑事及び司法制度は人権面などから大きな問題をはらんでいる。ここでは、その例をいくつか挙げる。

 

 

別件逮捕

 重大事件に関与したとされる人物を検挙するため、執拗に付け回して、別の犯罪行為*1を行ったところを見計らって逮捕し、重大事件のことも聞くことである。

 そもそも執拗に付け回す時点で憲法35条に反する。*2百歩譲ってそこを見逃しても、別件逮捕の方法に問題があるものもある。職務質問と称して立ちふさがり、因縁をつける。相手が嫌気をさして立ち去ろうとした際わざと足を引っかけて、公務執行妨害罪または傷害罪として現行犯逮捕するというものである。

 また、この別件逮捕は、建前は雑談ついでに聞くくらいのことととらえているかもしれないが、次の項で取り上げる人権を無視した取り調べや自白の強要を考えると実質逮捕と同義である。となると現行犯でなければ逮捕状が必要であり、逮捕状なしに拘束するのは憲法第33条に反する。

 

人権無視の取り調べ・拘留・禁錮

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何を言っても信じてくれないのだから、こんなふうに黙秘するしかない。


 逮捕されたら法に従い拘留されるわけである。が、そこからの取り調べや拘留生活が凄惨極まるものである。まず、取り調べであるが、取調官から恐喝といえるほどの執拗かつ圧迫的な詰問を独り(弁護人の立ち合いなし)で、秘密裏(録画なし)に受ける。目の前で机をたたかれ「やったんだろう!」、やっていないというのに「今認めないと不利(重い量刑)になるぞ」と自分が犯人であることが前提で取り調べが進んでいく。

 拘留も人権など完全無視である。そういう性癖はないというのにトイレすらも監視され、入浴も夏季であってもほとんどできず、さらには、温度管理が全くできていない環境で過ごすことになる。かのCarlous Ghosn氏も冬季暖房のない部屋独房に長期間拘束された結果、病態が悪化したという。そればかりではない。このCarlous Ghosn氏の場合拘留期限を無視し、証人の呼び出しができない場合保釈はあり得ない、という状況になっているのだ。
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 そのほか、拘留中出される食事も問題があるものだらけだ。腐りかけの食事をごく少量出され、栄養面で不十分な状態にさせる。刑事ドラマにある、かつ丼で容疑者の心を開くことなどありえない。おそらく、こうすることで反論・黙秘する気力をなくし、無理やりでも自白をさせるつもりなのだろうか?だとすると中世行われてきた拷問と何ら変わらない。それだけでない。いくら病状が重くなっても医師の診察もなく、放置するのだ。以下の例では、耳下部の悪性腫瘍の悪化を放置され、死亡した受刑者の遺族が政府を提訴したが、見舞金が500万円に抑えられたという話である。つまり、いまだ司法の中にも中世で止まっている制度を正当と妄信している裁判官が多数いるわけである。*3*4
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序審法廷と化した司法制度

 まず、この「序審法廷」自体フィクションであるが、現実に似通ることがあるので軽く説明する。

 ゲーム*5逆転裁判」シリーズ内の制度。第1審で有罪か無罪かを判定し、有罪の場合その後通常の裁判を受け、量刑を決める。第2審以降では、有罪判決が棄却されることはない。

 第1審を検察による取り調べ、第2審以降を裁判と考えるとわかりやすい。裁判では被告の有罪率は99%を超え、起訴後無罪はほぼないと言っても過言ではない。取調官に強要された可能性もある自白や遺族の感情的(誇張表現が含まれる可能性もある)な言論を証拠として用いることで有罪判決及び量刑の重大化を招いているのである。確かに、逮捕後起訴率は3割程度と低いが、その3割の中のどれだけが真犯人なのだろうか。少なからず誤認逮捕や起訴が含まれているはずだ。

 

いつの司法制度だ?中世か?

 警察は逮捕状もないのにあの手この手で逮捕しようとし、警察・検察側に絶対有利な条件で恐喝を行い暴力を伴わないが拷問ともいえる行為で反論する気をそぎ、有罪をでっち上げる。一体この制度、いつの時代の真似をしているのだろう。安倍首相は「戦後レジーム*6」からの脱却とは言っているが、戦後どころか中世に回帰してしまっている。いくら真犯人だとしても、人権を中世並みにしてよいのだろうか。確かに罪刑法定主義に従い下された判決*7のもと、一部の権利が制限されるのはやむを得ない。しかし、だからと言って生存権までも否定するのは問題である。改善するのは面倒なのか、それとも妬み深い国民のオナニーのために見せしめをしているのか…。ましてや犯人かどうかもわからない容疑者・被告ならなおさらだ。警察や司法は人間が運用している以上正確ではない。そのため、こちらも人権を不当に侵害していると言えよう。

*1:生活する面では気づきにくいがうっかり行ってしまう犯罪行為が主となる。例えば、立ちションなどの軽犯罪。

*2:警察は勤務時は公人のため、憲法順守義務がある。35条は「住居や所持品の捜索」とあるが、付け回すことや職務質問もこの「捜索」を行う可能性がある以上、このうちに入るものと考えられる。

*3:簡易及び地方裁判所ではともかく、高等・最高裁判所になると、政府に有利な判決が出やすいのは、そうしないと出世コースから外れるためである。真実より出世を求める裁判官も問題だが、真実か否か関係なく政府有利な判決を出すことを人事評価の基準としている政府が司法制度最大の癌といえる。

*4:ちなみに、この制度自体国連でも取りざたされた。日本側の上田秀明氏は「Japan is not in the middle age. We are one of the most advanced country」「Every countries have shortcomings」などと誰でもわかる嘘と言い訳で開き直り、しまいには「Don't laugh! Why you are laughing! Shut up!」と幼稚園児顔負けの駄々をこねた。→参考ニュース参考動画

*5:一応アニメ版やノベライズ版なども同一の制度で進行するが、これらではこの制度自体言及されていない。ゲーム版であってもわずかに述べられるだけである。

*6:regime=強要されたやり方

*7:もちろん、不当な判決も中にはある。