あのね、金を増やしても消費は増えませんよ
アベノミクスだとか、日本円の流通量を増やして消費させようとしているが...
敗戦後のドイツに学ぶ
第一次世界大戦にドイツは敗戦したが、戦勝国(フランスなど)に対して賠償金の債務を負うことになった。しかし、賠償金の支払いが滞りがちなドイツに対して戦勝国側は商品の多くを生産するルール地帯を占領した。国に入る税金が少なくなったドイツは苦し紛れに大量造幣を行ったが、増えたのは貨幣だけであった。このため、相対的に貨幣の価値が減少し、*1商品の値段が急騰した。例えば、100gのパンは、250マルクだったのが3990億マルクとなった。これ以外にも、貯金が無意味になり、土地の売却代金で100gのバターしか変えなくなったというエピソードもある。
貨幣の流通量が増えても消費は増えない
安倍政権側は、貨幣流通量を増やすことで給料を増やし、それによって金銭的余裕を出し、消費意欲を高めようとしたが、無意味である。上の例であるように、金が増えても商品が増えなければ商品の値段がつり上がるだけで買えないのは変わらないからである。これは輸入商品にも当てはまる。日本円が大量流通すれば円安になるため、その分外国産の商品の価格が上昇する。*2従って、インフレで給料が上がったとしても商品が買えないので意味がない。