日本社会の疑問を考えるブログ

日本社会で生きづらさを感じるすべての人へ…

遅刻は誰が悪い?

 日本では、特に遅刻は厳しい。酷い叱責の他、一定期間早出を要求したり、給料を減らしたりする。そこで、ここでは誰が原因で遅刻が発生するのか考える。

遅刻した本人か?

 処罰されるのはこの本人である。だから彼にすべての原因と責任があるとする考え方である。が、この考え方はその場しのぎに過ぎず、原因を取り除こうとしていない。*1確かに、本人にのみ原因がある場合(寝坊とか)は本人のみが原因となる。しかし、電車の遅延や病院の診療時間が遅れたといった、本人に原因がないといえるパターンがある。それは次の項で述べる。

遅刻の原因を作った事業者とその客か?

 事業者が情状酌量のない理由で、故意に行ったこと*2であればこう考えてもよいだろう。しかし、何らかの不可抗力があった場合や、客によりサービスを提供する時間が遅れた場合は、彼らのせいにすることはできない。
 客についても同様のことがいえる。明らかに故意に行ったことであればその客にも責任が及ぶであろう。*3しかし、急病といった不可抗力の場合*4、こちらの責任であるともいえない。

結局誰に責任があるのか?

 消去法で考えると、出社時間・登校時間といった時間に対し厳密な罰則を設けた上司や教員に原因があるということになる。前の記事でも書いたが、1分遅れただけで何になるというのか。だれか死ぬのか?*5そんなことはないだろう。したがって、遅れることに対してそこまでシビアになる必要はないのだろうか。
 このような時間に対する厳密さがストレス社会を生み出していると思えてやまない。

*1:例えて言えば、庭を除草するとき、単純に見える草を切るだけで、根を抜くとか、除草剤でそれを腐らせるといった、再発防止策を講じていないということに相当する。

*2:労働条件に不満があって起こしたストライキや、不可抗力により生じた事故についてはここには当てはまらない。

*3:電車遅延を例にとれば、線路に降りて騒ぎ暴れた乗客(?)があてはまる。

*4:こういうことを自己責任だと叩いている皆さん、自分がそうなる可能性があることを考えましょう。自分がそうなってからでは遅いんですよ?

*5:医療や消防といった、人命に密接にかかわる職業ならば納得できるが…。