日本社会の疑問を考えるブログ

日本社会で生きづらさを感じるすべての人へ…

労働者の権利や安全を業種で制限してはいけない

 賃金上昇や労働環境改善要求といった労働者の権利や、台風時の出社を見合わせるといった安全保障に言及すると、必ずその例外となる業種があると言ってくる者がいる。そこで、個々では彼らの考えを批判する。

 

 

権利や安全の例外を主張する人たち

 かなり前になるが、ストライキを悪だと考える人を批判する記事を書いた。

fuckjapaneseculture.hatenablog.com

 ここでは、相鉄線ストライキについてごく簡単に触れたが、そのストライキに関してこう批判する人がいた。

鉄道会社がストライキしちゃだめでしょ」

 この例は、海運業など運輸業全般で見られる批判である。つまり、確かにストライキは労働者の権利ではあるが、人や荷物を運ぶ運輸業がそれをしては社会に多大な影響をもたらすからするのはどうかと思う、ということであろう。

 

 一方で、毎回の光景ではあるが、台風や地震、大雪といった自然災害が起きているときやその直後、また自身が大病を患っているときは非常に危険な状態であるが、なぜか駅に長蛇の列を作ったり、無理やり体を起こしてまで出勤したがる奴隷がいる。

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2019年台風19号通過後の津田沼駅の様子。習志野文化ホール・モリシア津田沼の周りを縫うように約1.5 kmの行列ができていた。

 

労働者の権利・安全保障の例外業種が存在するとどうなるか

 具体例なエピソードを想定して考えてみよう。

運輸業は交通インフラにかかわる日常生活に不可欠な業務で、権利や安全を考えていたら公共に害だ」

メディアを止めてしまっては、国民に情報を伝えられなくなる」*1

工事を中断してしまうと、人が通れなくなる」*2

公務員は全体の奉仕者だ」

  以上は、公共関連の業種で考えたが、それ以外も起こってくる。 

「お客様が待っている。こんな時にお待たせするわけにいかない」(ピザ屋をはじめ一般の業種でも起こりうる)

「他社が休んでいる中、わが社は営業して新規顧客ゲットだぜ!」

  さらに、厳密には労働者(雇用契約や委任契約を結んでいる人を指す)ではないものまでこのようなことが起きる。

内定者研修:「確かに明日は台風ですが、あなたは今、会社への忠誠心や仕事への責任を測られているのです」

 研究室(金を払っているはずの学生に向けて)「あれ?こんな時休んでいいって言ったっけ?普通に研究室行事はやるけど?」

 この連鎖で、結局は全員が出勤せざるを得ない状況ができてしまう。さらに、そういた人たちが利用するサービスが必要となり、それに従事する人がそれよりも早く、また長く現場に駆り出されてしまう。これにより、労働のブラック化が進行してしまう。

 

結局は労働者の権利と安全が第一

 このように、例外を認めていくと、一蓮托生で全員が働かざるを得ない状況ができてしまう。そして、業種間で首を絞めあう構図ができてしまう。これに従い働くと、自身の体が危ない。特に病気や災害時このようなことをしていると、冗談抜きで死ぬ可能性だってある。

 

 だから、自分の体を守るため、権利を主張し、また休みましょう。そうすればたがいに束縛もしなくなり、また楽することに後ろめたさがなくなり、人生も非常に楽なものになるだろう。

 

 …ところで、記事執筆時は、数十年に一度の台風が来た時だったが、今度こそ休む、という選択肢を考え実行してほしいなぁ。まぁ、奴隷根性の日本人はそんなこと恐ろしくて考えられないんだろうけどw。

*1:メディアが流していることのほとんどどうでもいいことなのだが…。

*2:道路工事を例に挙げた。水道など別の工事では、その都度置き換えて考えればよい。